傷の行方
「やめろ!3人殺す気か!落ち着くんだ!」
と止められて我にかえった
あの日 私は泣いた
親友なのに なにも知らなかった
親友がひとりで悩み苦しんでいたこと
気づいてあげることができなかった
翌日 族のアタマの女が
学校にやって来た
仲間をたくさん連れて
ボロボロの2人も一緒に来ていた
そして私を指差して向かってきた
私はその族のアタマの女を睨み付け
「お前の連れを私の親友に近づけたら
今度はただじゃおかねぇから!」
と吐き捨てるように言った
もうこんな事したくない
こういう言葉を遣いたくない
こういう自分になると
やはり父親の血が流れていると
思ってしまうから…
それでも私は許せなかった
親友に対しても
誘った彼女達に対しても