傷の行方
会社でうんざりすることがひとつあった



それは小学校から



同じ悩みのようなものだった



マネされること



小学校では服装とかをマネされた



「こういうの着ればモテるんだよね」



と聞こえるように言いながら



横で友達に話をしている



前日着ていた私の服装とそっくりだった



中学で飲み物を買ってもって行くと




次の日その飲み物を



ほとんどの子が持っていたり



まさか社会人になって



美容院へ行って髪の毛をカットする度に



事務の女の子が同じ髪型になっているとか



信じられなかった



自分を持っていないのかなとか



不思議だった



かなり昔から



マネされることに違和感を感じ



そしてそれは怒りに変わっていた



後姿が似ているとか



そういうのは困った



彼は間違えたことはなかったけれど

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