涙
「翔!!」
翔のお母さんが声をあげた。同時にお医者さんと看護しが翔のところに駆けつけた。
医師と看護しは懸命にたった一つしかない命を助けようと、手をのばす―――
「すみません・・・もともとあった病気と重なり・・・手の尽くしようがありませんでした・・・最後にもう一度・・・言葉をあげてください・・・」
翔がはめていた酸素マスクをはずした・・・。
「翔・・・お母さんよ・・・?分かる?」
涙をこらえて話しかける翔のお母さん・・・。
「ごめんね・・・ごめん!!・・・ありがとう」
「・・・く・・・れ・・・・・て・・・」
「翔!!なに?もう一回いって?!!」
「う・・・ん・・・・で・・・くれて・・・・・・あ・・・りが・・・とう・・・」
翔の頬に一筋の涙が流れた――――
安らかに、心地よさそうに・・・あなたはこの世を去りました―――
―――大好きだよ?これからも・・・ずっと・・・。
―永遠に――