一瞬びっくりした。でもそれは北川君じゃないし、そんなに深刻に考えるまっでもなかった。

「何いってるの~?あはは、おかしい~どうするって、悲しむだろうね」


そう言ったあたしの声は、紛れもなく・・・普通だった。


「そ、そーだよな・・・あはは、自分で聞いといて意味わかんなくなった」

そういって、少し口角を上げた彼。でも・・・なぜかあたしには・・・

笑っているようには、見えなかった。

「いきなり・・・どうしたの?なんかあった?」

聞いたけど、なにもないよって言われた。


それから沈黙があたしたちを包む。

でもそれを壊したのは彼だった。

「ここってさ・・・秘密基地みてぇ~」

いきなりいわれてびっくりしたけど、どこが秘密基地なんだろう・・・

おもわず『なんで?』って聞いてしまった。

「だってさ、誰もいないじゃん~俺達以外に、だーかーら秘密基地みたいだな~って思って」

そう言って、さっきとは違う笑みを見せた。そっか・・・そういわれてみればそうかも・・・
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