「そ、れは・・・」

少し困ったような顔をしていた北川君。
聞かないほうがいいかも・・・


『いいよ・・・言わなくて』

そうだけ言った、言いたくないんなら言わないほうがいい。



「ごめん・・・でも・・・・いつかわかるから・・・」


彼は、とても悲しい顔でそういった。なんでそんなに悲しい顔をするの?
あたし・・・どうしたら・・・北河君は笑顔になってくれるの?
ねぇ、どうしたら・・・いいのかなぁ~?わかんなくなっちゃった。






「じゃあ、もうすぐ次の時間始まるから、戻ろうか・・・」



『うん・・・』





















これが彼との最後の言葉だった。






あの時、教室に取りに行ってたものは―――薬だったって事も、のちに分かる事、彼は病気だってことも・・・後に分かる事だった―――
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