本音

      ~翔~



バカだった・・・うかつだった・・・まさかと思っていたが・・・
自分で秘密ばらしたみたい。
”学校やめる”なんてさ・・・言っちゃったよ・・・
本当にばかだよな・・・こんなの”夢”だといいのに。

「翔ーーーーーー!ご飯よぉ~」

俺の部屋は2階、かあさんは1階で夕食の準備をしている。
「今行くよ・・・」

小さい声で言ったので、たぶん・・・いや、絶対に聞こえてないだろう。
俺は重い足取りでリビングに向かった。

階段を降りてるときに、たまに目眩が俺をおそう。
階段でおきるのは本当にやめてほしい・・・でも、しょうがないけど・・・
危ないって・・・階段は。

リビングに着くと母さんが椅子にすわって、テレビを見ていた。
母さんの隣には父さんがいて、父さんと前には兄貴がいた。

「全員集合かよ・・・」

小さい声でいったつもりなのに、母さんは”そうよ~今日は大事な話があるからね”と言ってきた・・・地獄耳かよ・・・

「翔、早く座って」

母さんに催促されながら俺は椅子に座った。
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