真剣な彼の表情。あたしも翔を黙って見つめた。



「俺は・・・恋しないって、昨日きめたんだ・・・だけど・・・俺も・・・楓が好き・・・だからこそ・・・一緒にいてほしくない。俺が死んだとき・・・お前は・・・楓は・・・泣くだろう・・・」





まだわかんないのか・・・あたしの気持ちを・・・これはどんなにひどい事を言われても、あたしはこの思いを無駄にしたくない!






「翔・・・人はだれだって泣くの!人はね?誰だって最後は死ぬの!それが早いか遅いかの違い!翔はずっと、一人で孤独に死んでいくの?あたしは許さない!」



あたしの言った事は間違ってない。


それを聞いて安心したのか・・・彼の顔に笑顔がうっすらとついてた。




「楓・・・俺・・・楓が好きだよ?でも、もうすぐ死ぬよ?俺」






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