「知らない!あたしは翔が好きなだけ!」

「楓・・・」

ゆっくりと近づいてきた彼の顔。一緒に重なるまで時間はかからなかった、まわりの子供は遊びに集中していて、あたし達のことなんかお構いなしだった。

それは、今のあたし達にとってはサイコーだったのかもね?

「ごめん・・・つい・・・俺さ・・・守ってあげられないかもよ?」

先に謝ってきたのは彼だった。

「いや、こっちこそ・・・うん、いい!今度はあたしが翔を守ってあげる」  

そういってニコッとと笑った。彼は顔を赤く染め、小さい声で”それ・・・反則”って言ってきた。

あたし達は、もう一度、唇を重ね合わせ相手の体温を感じた。









空は青くはれていて、珍しく虹ができていた。






まるで・・・あたし達のことを応援するように。









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