涙
「知らない!あたしは翔が好きなだけ!」
強く言い張る杏に俺は希望が持てた気がした。
「楓・・・」
俺は我慢できなくなって、ゆっくりと顔を近づけた。
それが終わったあとに我に返ったおれは、なにをしてたんだ?って感じだった・・・情けない・・・
「ごめん・・・つい・・・俺さ・・・守ってあげられないかもよ?」
「いや、こっちこそ・・・うん、いい!今度はあたしが翔を守ってあげる」
そういってニコッとと笑った杏に、俺は顔を赤く染め、小さい声で”それ・・・反則”って言ってやった。
俺達はもう一度、唇を重ね合わせ相手の体温を感じた。