「じゃあ、それでは」
そう言って、先生は部屋を後にした。

親の嗚咽しか聞こえない俺の部屋・・・

「ねぇ・・・母さん、父さん・・・今日はいいよ?もう帰っても」
ベットの上から親に言った。
「なに言ってるの?もう少し一緒にいるわよ」

母さんは涙を拭いて俺に笑った、でもその笑顔が逆に傷ついた。

「翔?なにか食べる?」
「いや、いらない」

今はのどに何も通らない、この状況で食べたいなんて思えない。

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