足りない時間

        ~翔~




ガラっと勢い欲扉が開く音がした。反射的に音が鳴った方へと顔が向く。
そこには、ピンクのチェックのワンピースを着たかわいい彼女=俺の彼女がいた。走ってきたのか、息が少しだけど上がっていた。

約束の時間と、ちょっと早いけど俺は気にしない。

「おはよー」
彼女は満面の笑みで俺に話しかけた。
「おはよ」
俺も、彼女に負けないくらいの笑顔で返事を返した。

「ちょっと早く来すぎちゃったよね・・・ごめんね!!」
彼女の一つ一つの、その仕草がかわいくて・・・なんだかもっと意地悪してやりたいと思ったけど、やめた・・・

「いや、ぜーんぜん平気~♪むしろ早く会いたかった!!」
彼女・・・楓は、それを聞いてほっとしたのか、少し微笑んだ。
「よかった・・・」



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