「母さん~はやく!遅いって~」
「ごめんごめん!今いく~」

みんな車でまってるのに、母さんだけが来ないんだから・・・参っちゃうよ。

「ごめんね!さぁ~行くわよ~」

母さんの掛け声と共に、車が動き出した。
おじいちゃんのお墓までは、片道30分くらいだ。車の中には俺が好きなヒップホップの音楽が流れている。

「さ!着いたわよ~おきなさい~翔?」

「・・・ん?着いたの?」

どうやら、途中から寝てしまったらしい・・・

「はい!これもって!」

そういって渡されたものは、バケツ・花・たわしだった。こんなに一人で・・・
そいう思って、回りをみてみると・・・父さんも蓮も、みんな
手に覆えないほどの荷物をもっていた。

「重ッ!!母さん~これ重いよ!」
「頑張りなさい!男でしょ?」

はい!行った行った~っとなにやら楽しそうに話しかけてくる。
ここからは、徒歩でお墓まで歩く、約1分ほどで着くけど・・・。

「着いた!ここでいい?」
「うん!そこ!あ・・・翔と蓮ー下の道まで行って、水をこれに入れてきて」

これって・・・さっき渡されたバケツじゃん・・・こんなにいっぱいに水を入れてこい・・・っと?無理無理!!重たいって・・・絶対!!

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