丁寧に一つ一つの言葉を重ねていく店員さんは、にこにこと微笑んでいた。

「はい、わかりました!じゃ、買い物をして取りに来るわ」
「かしこまりました」

カランっと写真屋の扉を開いた。


「ねー次は何処にいくの?」
「そうねー翔はどこか行きたい所ある?」
「うーん・・・」

あ、そういえば・・・楓になにか買っていこうかな・・・照れるけど・・・。

「うん、アクセサリー屋に行きたい」
「ん?翔がアクセサリー?な~に?彼女に?」
「いいだろ!!別に誰でも!!」
「はいはい、じゃあ、3階ね」

俺達はアクセサリー屋へと、足を進めた。

「ここね」
「・・・ここ?・・・なんか、すごいね」
「翔は・・・こんな趣味なのか?」
いままで黙っていたのに・・・父さんって、こんな事を気にする?・・・いや、ちゃかすのか?

「ちげーよ!」
ぶっきら棒に言い捨て、店内を見渡した。
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