◆ イノセント・イノセンス
愛してくれるかと
「ずっと思っていたの
優は人間っぽくないって」
「そうかな」
「私が何をしたか、大方分かるでしょ。
天界の住人を殺したのよ
たくさん、…たくさん……」
そうか、だから雨が…
「こんなに血で汚れたの
それでも……、っ」
だめだ
もう、何も話さないで。
杏の口を唇で塞ぐ
杏は苦しそうに目を細めて
涙を流す
血の雨が降り続くなか
それは赤くなかった