◆ イノセント・イノセンス
「分かってるよ
僕のためにしてくれたんだろう?
本当は今日が、
僕の命日だったんじゃないの?」
「本当に、あなたって勘がいいのね……
そうよ。
私のせいで神様が怒って、それで…」
「僕を殺すって?」
杏はこくこく頷いて
白い手で顔を覆う
「誰よりも優が大切だよ……
何人のどんな命もあなたにかなわない
あなたを守るためなら
誰だって殺すの
私は、悪い天使だ……」
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