恐怖の箱
トンネルの前に着くと
今までとは違った空気が漂っていました。

まるで
私たちが来るのを分かっていたような…


「ねぇ!!本当にやめようよ!!
本当にいて、うちらが被害あったらどうするの?!!」


私だけが虚しくも一人で抵抗していました。
なぜかほかの4人はこの空気が分かっているのに自ら好んで入るよう…


「…いこう」


そう友達の1人が言いました。

どんどん奥に、進んで行きます‥


「さぁ、柳蘭も行こうよ」


私はこわごわと歩き始めました。
一歩一歩歩んでいきます。

ふと、疑問に思い
うつむいてた顔を前に向けました。


‥ない。


そう。
目の前にいるはずの友達の影がどこにもないのです。


私の影ははっきりと後ろにあるのに…



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