猫の世話は大変です。
「おっ…」
お?
「鬼ーーーー!!!!」
そう叫びながら樹理は部屋から出ていきました。
そんな彼女を見て、千暁はやっぱりあの笑みで、勇だけが“何言ってるんだ?あいつ”と不思議そうにしてました。
「あんまり樹理をからかうなよ」
「だって、少し突っつくだけでプルプル震えてるんですよ。突っつかずにはいられないじゃないですか」
女王様を突っつくことのできるあなたは勇者だよ。
「なんであの人千暁には弱いんだろう…」
「樹理は千暁が可愛くて仕方ないからなぁ」
のほほんと的外れすぎることを言う勇に思わず絶句。
「勇、それ本気で言ってる…?」
「え?あぁ。弟みたいで可愛いんだろうな」
「樹理みたいなお姉さんがいて、僕って幸せですね。しかも、かっこいいお兄さんが二人もいる」
思ってもないことぬかすな!!
「ははっ。照れるだろ?」
…勇、お前の鈍感なところ、嫌いじゃないけど、もう少し、もう少しだけ周りを見てほしい。
特に樹理とか千暁とか。
大分あなたは彼らを誤解してます。
というか、なんで二人とも勇の前では猫被るんだ!!
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