猫の世話は大変です。
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うん、今日も清々しい朝だ。
天気も良いし、昼休みに一回帰ってきて、洗濯物を干してしまおう。
まだ、春が始まったばかりの今の気候は暑がりの俺にとっては丁度いい温度だった。
寒がりの樹理は“寒い寒い”と言って、子供体温の千暁にくっついて、叩かれていた。
(さっきまでの争いは何処)
「平和だなぁ」
しみじみと隣で呟いた勇がお父さんを通り越してお爺さんに見えてしまった。
「来年にはもうこんな朝は迎えられなくなるんだな」
「え?」
「千暁は後一年あるし、俺達、大学バラバラだろ?」
「あぁ…そっか」
俺は音大に進もうと思ってるし、勇は有名国立大、樹理は美容専門に行きたいらしい。
本当だ。
みんなバラバラだ。
「今年はたくさん遊ぼうな」
「そうだね」
幼なじみでも、ずっと一緒にはいられない。
そんなこと分かってたはずなのに、“俺達は”ずっと一緒にいられるかも、と能天気なことを思っていた。
そうだよなぁ…。
みんないつかは職に就いて、家庭をもつんだ。一緒にいられるわけないじゃないか。
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