猫の世話は大変です。


前々からサボり魔だった俺に樹理が着いてくるようになって…。
あぁ、あの時はまだ勇も今程過保護じゃなかった。

俺と樹理が一緒に学校休めば、疑いもせず(千暁はいつも冷たい目で見てきたけど)、部活終わってから俺達の様子見に来てくれてたなぁ…。




うん、樹理がいけないんだ。
俺達のアルバムにサボった日に撮った写真全部挟むから。

勇の隣にくっついて写っている写真ばかりだったのに、いきなり俺とのばかりだったら誰でも怪しむ。

しかもご丁寧に日付つきだった。





『なぁ、樹理、涼』


『なぁに~♪』

『ん?』


『…この日ってお前達って、風邪ひいて休んでなかったか?』








『『!!!!』』



遠足の日も休んじゃってました、僕達。


『…うわぁ、樹理元気そうですね。涼兄もいつも通り気持ち悪い笑顔』

横からアルバムをのぞきこみ、千暁が無表情で言った。


こいつっ…!
100万ドルの笑顔を“気持ち悪い”って言いやがった!!



『ちちちちちあきっ!ちがうっ違うよ!これ外に見えるけど、壁紙だから!涼とせめて気分だけでも遠足気分にって!』


そして樹理!
なんで嘘つくの下手なのにでしゃばる!?






あぁ~…(遠い目)


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