さよならの日々
自分の心臓が高鳴るのがわかる。


試合前におこる独特の緊張感。


この感じはとても久しぶりだった。


あの日、野球を引退してから日に日に霞んでしまった高揚感。



それが今、自分の体に戻っていくのが分かる。


今から俺は


慎太郎と野球をするんだ。

もう一度

たった一度きりの野球を。
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