不良達の姫様。・.*
すると、待ってました!とでも言う様に、整列してた店員さんたち。
「「「いらっしゃいませ。勇樹様、莢様」」」
なんか…揃ってるのってヤダなぁ。
普通にしててもいいのに……。
「莢に似合う携帯を」
勇樹はあたしを前に出し、頭にポンっと手を乗っけてくる。
「かしこまりました」
スグに、店員さんが持ってきた。
「これは、どうでしょうか?」
「「「ありがとうございました。また、お越しくださいませ」」」
再び黄色い歓声に包まれたが、気分上昇のあたしには、聞こえないの同然だった。
スキップしながら、車に乗るバカ。続いて勇気、と乗り込んだあたしたちを乗せ、車は動き始めた。
「良かったな」
微笑む勇樹。
「うん」
お洒落な箱に包まれた、携帯。