不良達の姫様。・.*



悠があたしをとても悲しい目で見てきた。


「拒絶した? 俺の事。
 
前、彼女に二股かけられたんだ……」

「え…」

みんなは、黙ってうつむいた。


「大好きだった。
だけど、見たんだ。

他の男と…キスしてるとこ」

悠は、とてつもなく悲しい目をあたしに向けた。


「悠…」


「俺は、ショックで動けなかった。

そしたら、あいつは俺をみて笑ったんだ。

『あんたなんか、本気じゃない。顔だけ』
って。

なにもかもが、壊れていく気がした。

それから、俺は女を信じねえようになったんだ…」


そんな。

「だけど、莢は違った」




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