不良達の姫様。・.*
第4章
夜の海
その瞬間、
――フワっ
日向があたしを抱き上げた、のではなく…担ぎあげた。
「きゃぁぁぁぁぁ! 離して!!」
「え? 離していいの? 落ちちゃうよ?」
日向は、ニヤリっと笑った。
なんか…。
日向の性格がかわってるような?
「…いえ…。離さないでください…」
声にならない悲鳴を上げた。
みんなは、このやり取りを見て笑っていた。
日向は、あたしをバスに放り投げ(?!)、あたしの隣に座った。
みんなも、乗り込んだ。
気づいたら、5時半になっていた。
「次、どこ行くの?」
「…海」
日向が、無愛想に言うと前の席から悠が、
「ねぇ! 海でバーベキューしよ! 花火も買って!」
可愛い笑顔で言った。
「え?“バーベキュー”って何?」
あたしが聞くと、みんなが『はっ?』っといった。