不良達の姫様。・.*


「昨日。
 猛がやられた後、みんなで仇をとりに行ったんだ・・・
 俺な・・・猛の事を思うと、怒りが爆発してしまって・・・
 大ケガをさせてしまって・・・
 救急車行きにさせてしまったんだ・・・
 それで、思ったんだ・・・
 こんな俺が総長でいいのかって・・・
 俺がやった事は、本当に正しかったのか・・・って・・・・
 みんながこんな俺にイヤイヤついてきてんじゃないかって・・・
 心配で心配で・・・
 そしたら、だんだん引っ張っていける自信がなくなってきてさ・・・
 色々考えてたら...頭がゴチャゴチャしてきて・・・・・・
 
 俺・・・今辛いんだよ・・・・・」

日向は弱々しく掠れた声で言った・・・

「日向・・・
 あたしが思うには、日向が大ケガさせてしまったのは、大切な仲間…猛がやられたから、許せなかったんでしょ?
 分かるよ・・・。
 だから、みんなも同じ気持ちなんだと思う...
 みんなは、これからも素直に日向について行くと思う。
 無愛想だけど仲間思いの総長ってとってもいいと思うよ。
 日向・・・
 日向の良いところってそういう所なのかもね・・・」

あたしが微笑むと、日向は“?”というような顔をしてきた・・・

でも、すぐに日向はとっても優しい笑顔を見せてくれた

―――――ドキッ

そんな顔・・・
初めて見た・・・
甘い笑顔・・・




 
 
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