不良達の姫様。・.*
きっと、その男が怒る理由が、
このリーゼントにあるんだと思うけど。
銀髪の男の目は、全然笑ってなく、
その場にいた、全員が凍りつく。
「日向! 止めろ!!」
仲間も危ないと思ったのか、男を抑えるが、日向と呼ばれた男は、見向きもナシに、リーゼントの胸倉を掴んだ。
「……テメェ、調子に乗ってんじゃねぇよ」
「っ!!!」
日向が、リーゼントに拳を振り上げた。
気付いたら、駆け出してて。
日向の拳を片手で受け止め、振り返り、
目を瞑ってるリーゼントに、力を抜き、溝打ちした。
「う゛っ…!!」
せき込みながら倒れる、リーゼント。
「早く逃げなっ!!」
リーゼントとその仲間に言い放った。
目を見開きながら、おどおど逃げて行くみんな。
それを確認した時、物凄い殺気が、後ろから溢れだす。
「…ッ!! 日向っ!!!」
男の叫び声。