不良達の姫様。・.*
勢いよく振り返ると、
―――予想通り。
拳をあたしに振り降ろす、日向。
それを交わすと、目を見ひらく、日向。
早い。
確かに早い。
――コイツ、強い。
今まで会った中で、上の方だ。
でも。
あたしは、アンタに負けるほど、容易くないんだよね。
「っ! ゴチャマザしてんじゃねぇよ!!」
そう言い、足をあたしに降ってくる。
「してないし!
ってか、アイツ殴ってやったんだから、許しなよ!!」
シュッと風を切りながら、横から降ってくる足を避ける。
「ちょこまか、ウゼぇんだよ!!」
再び、あたしに拳を振ってくる男。
もう、しょうがないと思った。
男の拳が当たる前に、横腹に、さっきよりは力を入れて、蹴った。
「グッ…」
そう言い、倒れこむ男。