不良達の姫様。・.*
ここ最近、勇樹と平和な生活を送ってたもんだから、久しぶりに、こんなに動いたわけで。
「…ハァ……ハァ…」
息が途切れてる。
「あ、アンタねぇ…。
あたしが止めなかったら、リーゼント殺してたでしょ?!!
今頃、警察署にいたでしょうよ!
あの男は殴ってやったんだし!
ちょっとの感謝くらいしたらどうなわけ?!!」
男に指をさすと、凄く睨まれた。
とても、綺麗な顔してるのに。
「アンタ、もったいないよ。
喧嘩で、なにを得るんだよ?
喧嘩で、争い事して、なにが楽しいんだよ?
……意味分かんねぇよ」
日向の目は、黒くて。
吸い込まれそうで。
でも、吸い込まれたら、終わりの様で。
日向に手を差し出した。
「……ほら」
でも、日向はそれが見えないかの様に、自力で起きあがった。
「ったく。素直じゃねぇ奴」
そう言い、手を引っ込める。