不良達の姫様。・.*






「1人でどこ行くつもりだ…?」

あたしは恐る恐る後ろを見た。


「金髪…君……?」

金髪君は後ろから抱きしめながら言った。


「高崎 日向(たかざき ひなた)。
2-A。玖流の総長してる」

「ひ、なた…? どうして?
拒絶したんじゃないの…?」


「チゲぇ! …俺、不器用だから。

なんて声かければいいのか、
分かんなかったんだよ…」


「う…そ……?」

「こんなことにウソつかねえよ」

日向の真っ直ぐな目が、あたしを捕える。


「拒絶、してない…?」

「あぁ」

「軽蔑した…?」

「してねぇ」



――日向。

「俺達の傍にいろ」



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