不良達の姫様。・.*
結局、悩んだ挙句、今日はサーフ系にしたんだ。
「勇樹、もう行こう」
「よし!行くか!」
ふわっ。
刹那、………体が……浮いた。
ちょ、え!え?えぇっ!はい!?
もしかしてこれは…!俗にいう、……お姫さま抱っこかい!?
「だだだだだ、ダメだ!!姫はあり得ないッ!姫はナイっ!」
しかし勇樹はあたしを抱き上げ、ツカツカと歩いて行く。
「ちょっ!降ろして!マジで降ろせ!!重いでしょーが!」
精いっぱいに抵抗するが勇樹にはそんな抵抗は利かなかった。
逆にあたしの背中に回る力が強くなる。
「軽い。つか、軽すぎ。子供と体重変わらないだろ?」
んなっ!
今絶対バカにした!!
きぃいいいいいい!!!子供扱いしないでよ!!
結局下まで連れて行かれ、自家用車に詰め込まれた。
ムスッとしてるあたしに、勇樹が「ゴメン!」笑いながら謝ってくる。
でも、シカト。
今回は許さん!このまま、1日、フルシカト……ガバッ!
「キャ!」
背中に回る、温かい腕。
「莢、女の子〜!」
変な悲鳴をあげるあたしに、勇樹は意味分からん事を言う。