八つの想い
ガッ
私は唐突に掴まれた腕の痛みに顔を上げる。
顔を顰めた弘明がいた。
「お前、いい加減にしろ!!俺の声が聞こえなかったのかっ!!」
「そうだよっ!急にどうしたの・・・こころちゃん・・・っ。」
世喜亜はまだ荒い息を整えながら私を見つめた。
「・・・っ。」
私は自分の行動が信じられないというように皆を見る。
志摩は私を心配そうに見ていた。
ため息を吐くと歩み寄ってきた。
「こころ・・・大丈夫?この辺になんかあるの?」
そう言って辺りを見回す。
周囲を見て皆、唖然とする。
映画村、町が消えた。
さっき通ってきた裏路地がない。
「な・・・。」
皆言葉を失った。