八つの想い
「蓮っ!!あんたも黙ってないでこいつ殴りなさいっ!!」
その光景を面倒そうに蓮がチラッと見る。
志摩さん・・・あなた今とんでもないこといいましたよ?
蓮と目が合った弘明はにたりと笑って言う。
「蓮は俺の見方だよなっ?!」
「・・・。」
蓮は無言。
そして、興味がないというように京都の町を眺める。
「おいっ!!」
「無視されてるしっ!!」
腹を抱えて私は笑う。
「んなっ・・・!!だいたい、お前の事なんか心配してねーよっ!!」
弘明は耳が真っ赤になりつつ叫ぶ。
「はいはーい。ところでさ、初日はどこに行くだっけか?」
私はどうでもいいとでも言うように話を変える。