envyⅠ




「…あのさぁ、自分の立場、わかってる?」


優さんの言う通り、私の行動は軽率過ぎた。
何やってるんだ。現状を考えろ、って過去の自分を殴ってやりたい。



「…っ、すいません。
反省してます…ほんと‥っ」



視線を逸らしても、責めるように真っ直ぐ見てくる優さんの視線を感じる。
もう泣きそうだった。これからが不安で。

「軽率、でした…っ本当にすみません…」

もう絶対にしません、って言おうとしたらはぁ、ってため息が聞こえた。


「今回は、もういい。
…けど、次はないから」


私の頭にポンと手を置いて、横を通り過ぎて行った。
後ろでバタン、と無機質なドアの音が聞こえた。




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