envyⅠ
お出かけ
電話
夏祭りが終わって一週間と三日がたった。
私は相変わらずの生活を送ってる、あれから優さんを時々見かけるものの何も言えずにいる。
最初の2・3日は早く謝ろう、と朝起きてから眠るまで謝るタイミングをはかってたけど、話しを切り出す勇気もなくてだらだらと時間だけが過ぎっていって。
一週間が過ぎた頃には謝るタイミングを完全に失ってし、時が解決してくれればいいな、なんて思うようになった。
……優さんの中ではもうどうでもいいことになってるのかもしれない。
顔を合わせても話すらまともにかわしてない私に、それを本人に聞かずに確かめる術はない。
というか、今だに目すら合わないのはやっぱり許してもらえてない証拠なのかも。
でも、合う回数も少ないし、たまたま目があわないだけかもしれない。
いっそ勇気を出して言いに行ったら、案外すんなり終わるのかも。
でも、あんだけ時間が経ってるから『今更?』って思わる。
そんなことをひたすら繰り返し考えて、勇気を出せず前に進めない私は結局時間の流れに頼ってる。
優さんが怒っているのは、私が報告無しに行動した事だと思う。
夏祭りのあの日、電話で優さん達は怒っているか、と訊いた私にゆいと君は確かに、“怒ってませんよ”と言った。
だからその時はまだ優さんは怒ってなかったと思われる。
遅くまで遊ぶことは許容範囲だったんだと思う。