浴衣と花火大会 ~ナツコイ~

どうして莉花は、
彼氏の小倉のこととなると、
こんなにも変わってしまうのだろうか。

「ちょっ、莉花、痛い痛い、
やめて、ただの冗談だからーっ!」

私が叫ぶと、莉花は手を止めた。

・・・・・・あぁ、痛かった。

「あ、あら、ごめん」

莉花は薄笑いを浮かべ、
謝罪の言葉を口にする。

そんな私と莉花のやりとりを見て、
夏音は腹を抱えて大笑いした。


「で、でも桃なら大丈夫よ!
可愛いから、すぐ彼氏ぐらいできるわ!」

うんうん、と夏音は莉花の
言葉に同意するように頷いた。

「か、可愛くなんかないよぉ・・・・・・」

あえて謙遜して笑う。

すると、莉花はポケットから
ガサゴソ、と何かを取り出した。
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