浴衣と花火大会 ~ナツコイ~
「あ、そうだ、桃。俊ちゃんも
誕生日会に行きたいんだって」
「清谷にはいつも、世話になってる
からな。それに・・・・・
少しでも長く、莉花と一緒にいたいから」
あまりのクサい台詞に、
私は思わず吹き出す。
誕生日会に来る理由はどうせ、
私に世話になってるからじゃなくて、
莉花と一緒にいたいからなんだろう。
「こんの~、莉花にベタ惚れじゃん」
夏音は小倉を小突き、からかう。
小倉は恥ずかしそうに頬を赤らめ、
照れ笑いをした。
そんな小倉を見て、
「もぉ~、俊ちゃんがそんなにも
赤くなるから、こっちまで恥ずかしく
なってきたでしょ!」
莉花まで顔を真っ赤に染め、
恥ずかしそうに照れていた。