桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「…大事、大切、…好き、何じゃない?青磁先生のことがー…」
咲耶ちゃんの言葉に、
ドクン、
と鼓動が響いた。
「好き……?私が、青磁先生、を?」
言葉にして、自分でも驚く。
「好きにも色々あるでしょう?友達が好き、家族が好き、尊敬できる好き……」
咲耶ちゃんは優しく、静かに、話してくれる。
「伽羅が青磁先生をどう好きなのかは、私には分からないけど、
…好き、何じゃないの?青磁先生のこと」