桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「せっかく部活休んでまで来たんだから、しっかり伽羅の相談、のるからね!」
まかせて、と咲耶ちゃんは自分の胸をポンと叩いた。
「相談っていっても…、これ、どうしようもないし…」
チラ、とピアスの方をみて、愛想笑いをしてみる。
「どうしようもない。じゃなくて、伽羅がどうしたいのか、でしょ?」
「え!私がどうしたいか、って事なの!?」
「そりゃそーよ。気になるんでしょ?このピアス」
あ…
うっ……
咲耶ちゃんの言葉に、声が詰まる。
どうしたい、って…言われても……
どうしたいのかな…?私……?