桜ノ籠 -サクラノカゴ-

歳は20代前半位の、綺麗な人だった。


濃い茶色の長い髪は、ゆるくカールしてあって、
水色の綺麗なシルエットのワンピースが、似合っていた。



「…あの、こちらにお住まいの方ですか?」

澄んだ綺麗な声をかけられ、私はハッとなり、慌てた。

「あ、あの私、青磁先生のハトコで、今はこちらでお世話になってるんです」



慌てていて、
頭真っ白で、

聞かれてもいないのに、一気に話した。






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