桜ノ籠 -サクラノカゴ-
ふと、

昨日蒼空と桜の匂いの中現れた、男の人を憶い出す。
 
いつものように、縁側に横になって桜を眺めていたら現れた、あの人。

初めて遇うのに、どこか懐かしさを感じた。
 


 夢…だったのかな…?
 

蒼空と桜の匂いで酔い、幻でも見たのだろうか?
 
そんな事を思いながら、私は布団から起き出したまま、縁側に横になる。


ここで借りた白いパジャマの姿で、髪もとかさぬまま、いつものようにー




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