桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「せっ…青磁先生っ…」


慌てて降りようとしたけど、青磁先生の腕は少しも揺るがない。

左腕に雨に濡れた私を抱え、右手には黒い傘。


私の抵抗する声にも、何も応えず、無言でマンションに帰った。




私は、


青磁先生を、怒らせてしまったのだと、


哀しくなった…







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