桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「何よ、物騒ねー。玄関の鍵くらいかけときなさいよ」
青磁の姉、茜がスーパーの袋片手に、リビングに入ってきた。
「あぁ、閉め忘れてた」
あの時、
沙智が帰った後そのままだった事を、青磁は思い出す。
そんな事を考えていると、
「ぎゃー!青磁!あんた何してんのっ!」
茜の叫び声が響き渡った。
「何って?」
淡々としている青磁の頭を、
バコッ!!
茜はスリッパで思い切り叩いた。
メニュー