桜ノ籠 -サクラノカゴ-
ーー2years agoーー
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「きーてよ、伽羅ー!コータとケンカした~」
学校に着くと、同じクラスの咲耶ちゃんが抱きついてきた。
「昨日コータと帰ってたらさ、途中でサッカー部の連中と会って、コータってば、私より部活の連中とばっか話してたんだよ~」
ヒドいよね!と咲耶ちゃんは私に同意を求める。
「…う、ん…。でもホラ、何か用事があったのかもしれないし」
「用事~?彼女よりも大事な?」
「う…」
私が言葉に詰まっていると、
「おい、咲耶。いーかげん水無月から離れろ。恨まれるぞ、色々と」
振り返ると、黒い短髪に緩く制服を着崩した男子がいた。
「コータ君、」
私が呼ぶと、よっ、と片手を上げ、応えてくれた。
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「きーてよ、伽羅ー!コータとケンカした~」
学校に着くと、同じクラスの咲耶ちゃんが抱きついてきた。
「昨日コータと帰ってたらさ、途中でサッカー部の連中と会って、コータってば、私より部活の連中とばっか話してたんだよ~」
ヒドいよね!と咲耶ちゃんは私に同意を求める。
「…う、ん…。でもホラ、何か用事があったのかもしれないし」
「用事~?彼女よりも大事な?」
「う…」
私が言葉に詰まっていると、
「おい、咲耶。いーかげん水無月から離れろ。恨まれるぞ、色々と」
振り返ると、黒い短髪に緩く制服を着崩した男子がいた。
「コータ君、」
私が呼ぶと、よっ、と片手を上げ、応えてくれた。