桜ノ籠 -サクラノカゴ-

「嬉しそうだな、一宮」

青磁先生が、優しく微笑む。

「ま、ね。妹、伽羅っていうんだけど、可愛くて面白いヤツなんだ」
「…羨ましいな、一宮。俺の姉は怖くて凶暴だぞ」

ガックリと落ち込んだ表情になる。


「へー、青磁先生に姉ちゃんいるんですか?綺麗?」
「…どうかな…?モテてはいるみたいだが、性格キツイな。俺は苦手なタイプだ」

性格キツイ姉ちゃんかー

「ははっ、青磁先生、尻に敷かれてそうー」
「言うな、弟のツラい立場だ。その点、妹はいいよな。俺も妹なら可愛がるんだけどな」

「あ、だからって、伽羅はダメですよ?オレのだから」
「オレのって…、そのセリフ、佐乃の前でするなよ?もめるぞ」


佐乃、佐乃瑛李香(サノエリカ)
オレの彼女。

1年位前からの付き合いで、青磁先生に色々相談してたから、先生公認の仲。



< 218 / 467 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop