桜ノ籠 -サクラノカゴ-

不思議な感覚…

今まで、カズ兄を思い出すと、ツラくて、苦しくて、思い出したくない、深く、
深く沈んでゆくカンジだった…


なのに、今は…


『ウチの学校にオレのスキな先生がいてさ。
あ、スキって意味違うからな、勘違いすんなよ、って…おいッ、何笑ってんだよ、伽羅 』


『ーまぁとにかく、青磁先生ってウチのクラスの副担任で、国語の先生なんだけど…
あぁ、そういや、その青磁先生とオレ達、親戚らしいぞ』


『そ、ハトコだって。
で、不思議な人でさ、なんてーのかな?
雰囲気がやわらかくて、澄んでいて、色々話聞いてくれて…、
聞き上手ってのかな?
なんかなごむんだよ、一緒にいると…』



思い出す、嬉しそうに話す、

カズ兄の言葉。




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