桜ノ籠 -サクラノカゴ-

でも、ずっと長い間、

沈んだ心は重くて、深くて、
一人では、どうしようもなくて…
 

カズ兄がイナクナッテ、私は一人になったと思っていたけど、
 


 私は一人ではなかった、



ゴメンなさい、
おじさん、おばさん、そして茜さん、
 
ゴメンなさい、お母さん



ゴメンなさい、カズ兄…



そして、少しずつ、少しだけ、時間が動き出す。

それからの朝は、青磁先生と縁側で朝ご飯を食べた。
 

何を話すワケでもなく、
ただ、桜を眺め、


二人で、ご飯を食べた。





< 24 / 467 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop