桜ノ籠 -サクラノカゴ-

ー記憶の欠片ー 想い実る


ーーNowーー


 ♢

「伽羅ちゃん、どうした?」


青磁先生に肩を軽く揺すられ、
私はハッとなった。


「あ…。え、っと…」

クラクラする頭で、考える。

ソファの上で、青磁先生の紺色のジャケットを掴んだまま、ぼんやりしていたみたい…


そうだ…、
青磁先生のジャケットから、煙草の匂いがして、前にもこんな事がー…



「あっ…ッ!」

思い出し、私は頭を抱えた。





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