桜ノ籠 -サクラノカゴ-

気分を変えようと用意した昼ご飯も、うまく喉を通らない。


ザワザワと鳴る風が、
舞い散る紅い葉が、

私の心を揺さぶり、


思い出させる。



唇に残る、カズ兄のあたたかさ。

抱きしめられた、ぬくもり。




思い出すのは、

そのことばかり。



心から

頭から


離れない。





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