桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「青磁先生、青磁先生!」

いない、

いない、


どこにも、いない…。


「伽羅ちゃん、落ち着いて。青磁は学校よ。もうすぐ帰ってくるわ、だから落ち着いて…」


学校?

外?

外に出掛けたの?


茜さんの言葉に、さらに不安は大きくなる。




窓の外を、紅い葉が舞い散る。



あの日のようにーー…





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