桜ノ籠 -サクラノカゴ-
ガバッ
と、布団を押しのけ、私はベッドを飛び降りた。
「青磁先生!青磁先生!」
部屋を出ようとする私を、
茜さんの腕が引き止めた。
「伽羅ちゃん待って、落ち着いて。青磁は帰ってくる。帰って来るわ」
うそ、
うそ、
帰ってこない、
帰ってこない、
カズ兄のように
いなくなってしまう!
と、布団を押しのけ、私はベッドを飛び降りた。
「青磁先生!青磁先生!」
部屋を出ようとする私を、
茜さんの腕が引き止めた。
「伽羅ちゃん待って、落ち着いて。青磁は帰ってくる。帰って来るわ」
うそ、
うそ、
帰ってこない、
帰ってこない、
カズ兄のように
いなくなってしまう!