桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「私も笑える様に頑張らないと……和季が心配しちゃうね」
「…はい」
「あなたに負けない様に、和季が悔しがるくらいいいオンナになって、
私も大事な人、みつける」
「…はい」
「もう、あなたに隠れて和季に会いに来るのは、今日でお終いにするわ」
「瑛李香さん……」
背筋を伸ばし、空を見上げる瑛李香さん。
白い雪が舞う中、
凛と空を見上げる瑛李香さんは、
とても、
綺麗だった。
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